訪問診療
Visit Medical訪問診療について
Visit Medicalお体が不自由または高齢などの理由で、通院しての受診ができない患者さまのために、歯科医師およびスタッフがご自宅や施設などにお伺いして診療を行ないます。
歯科治療だけでなく、継続的な口腔ケアで患者さまの口腔内環境を清潔に保ち、むし歯・歯周病予防、誤嚥性肺炎の予防などに努めます。
「専門的な口腔ケアを受けたい」「介護施設で歯科健診を行なってほしい」「家族の都合に合わせて診てほしい」などのご希望がございましたら、お気軽にご相談ください。
当院の訪問診療の特長
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専門性をもったチームが
ご希望の場所へお伺いします訪問診療を熟知する歯科医師や歯科衛生士など、専門性をもったスタッフがご自宅や施設などにお伺いします。ご家族やケアマネージャーの方と連携し、スムーズに診療を進めます。
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ご自宅や施設での治療
訪問診療専用のポータブルユニットにより、歯科医院で受ける治療のほとんどをご自宅で受けられます。むし歯や歯周病治療、入れ歯の調整、歯のクリーニングなどを実施します。
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治療費用には
保険が適用されます訪問診療の治療費には、保険が適用されるのでご安心ください。
※訪問の交通費は一切いただいておりません。
訪問診療実施日時
月曜日~金曜日/10:00~18:00
土曜日/10:00~12:00
※祝日を除く
診療可能地域について
当院より半径16キロ圏内が診療可能地域となります。
訪問診療の費用
各種保険(健康保険、老人保健、介護保険など)をご利用いただけます。
詳しい費用につきましては、当院までお問い合わせください。
※訪問の交通費は一切いただいいておりません。
- ご予約・お問い合わせはお気軽に
- 072-229-6474
高齢者の口腔ケアの重要性
年を重ねるにつれ、口腔機能は低下します。例えば、食べ物を飲み込む嚥下機能が弱まる「摂食嚥下機能障害」が起こりやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
人は気管に異物が入り込んだとき、咳(せき)や痰(たん)を反射的に吐き出しますが、嚥下機能が低下すると、気管や肺に入り込んでしまった異物によって肺炎を起こします。これを「誤嚥性肺炎」と言い、高齢者の死亡原因のひとつとされています。
高齢の方にとってお口の中の健康を保つことは、さまざまな病気の予防につながります。口腔ケアではお口の中を清潔に保ち、これらの症状を緩和させるリハビリを行ないます。
お口の機能が活発化すると脳への刺激になり、認知症の予防・改善になります。西村歯科の訪問診療では口腔ケアに重点を置き、病気の予防と生活の質の向上をサポートしています。
摂食嚥下障害
Dysphagia摂食嚥下障害とは、さまざまな原因によって、嚥下の機能が損なわれることを指します。食べ物や飲み物を飲み込む「嚥下」という機能が弱まると、食欲不振や摂取量の減少などにつながります。
普段、私たちは飲み込む動作を無意識に行なっていますが、一連の動きを分解して見てみると、舌や喉が連動して口から食道、胃へと送り込まれています。この嚥下機能が低下すると、食べ物や飲み物が気管や肺へ流れてしまい、誤嚥のリスクが高まります。
嚥下機能低下の原因
噛む力の低下 / 唾液量の減少 / 顎の筋力の低下 / 味覚の感覚の低下 / 注意力の低下 / 加齢 / 脳卒中や認知症によって生じた障害
嚥下機能低下の原因
- 食事中またはお茶などを飲むとき、むせることがある
- 唾液が口の中に溜まり、よだれが出る
- 飲み込むのに苦労することがある
- 固いものを噛みにくくなった
- 舌に白い苔のようなものがついている
- 声が変わった(かすれ声や鼻に抜ける声)
- よくむせる
- 食事を残すことが多い(食べる量が減った)
- 体重が減った
1つでも当てはまる症状があれば、摂食嚥下障害の可能性があります。当院にご相談ください。
誤嚥の発生に注意
嚥下機能が低下すると、気管に食べ物などが誤って入り込む「誤嚥」が見られることがあります。通常であれば、気管に物が入り込みそうになると誤嚥反射や咳反射で防げますが、高齢になると反射の働きが弱まってきます。本人が気づかないうちに誤嚥を起こしていることもあるので、介護者は注意が必要です。
誤嚥に気を付けたい食べ物
健康な方にとっては普通に食べられる物でも、嚥下機能が低下した方(とくに高齢者)にとっては食べにくい場合があります。そのため、以下のような物を食べる際は注意が必要です。
- パンやクッキーなど水分が少ない食べ物
- わかめや海苔(のり)など口の中に貼り付く食べ物
- そば、うどんなどの勢いよく飲み込みがちな物
- 豆類などの小さいもの
- 酸味が強くむせやすいもの
- こんにゃく、おもちなど咀嚼(そしゃく)しにくいもの
嚥下指導について
嚥下障害を軽減するためのリハビリです。まずは嚥下に必要な器官である舌、口、喉などをマッサージして筋肉を柔らかくします。さらに、こうした器官を使った運動やトレーニングをして、嚥下に関わる機能を改善していきます。このように、筋肉をリラックスさせながら可動域を広げます。
また、実際に食べ物を使ったトレーニングも実施します。咀嚼の必要がないゼリーなどからはじめ、段階的に本来の食事に近づけます。誤嚥のリスクがあるため、専門性をもったスタッフが付き添いながら行ないます。
嚥下内視鏡(VE)検査も実施しています
鼻の穴から細い内視鏡を挿入し、喉の様子をモニターで確認しながら食事をしていただき、飲み込んでいる状態を確認する検査です。
嚥下内視鏡は持ち運びが容易なため、ご自宅などで普段の食事を再現した検査が可能です。どのくらい咀嚼できているのか、どのくらい唾液と混ぜ合わさっているのかなどを、実際に映像で確認します。それにより、普段の食事の姿勢、食物の形態、一口量などを評価できます。
また、映像では気管の入り口も見られるので、誤嚥の有無もチェックできます。
誤嚥性肺炎
Aspiration Pneumonia肺炎や気管支炎は高齢者に多く、日本人の死因としてもよく取り上げられます。その要因となり得るのが「誤嚥」です。肺に入ってしまうのは食べ物や飲み物ばかりとは限らず、唾液なども含まれます。
もし口腔内が不衛生で、さまざまな細菌や真菌、原虫などが潜んでいると、それらが唾液を介して肺の中に入り炎症を起こします。これを誤嚥性肺炎といいます。
口腔ケアで誤嚥性肺炎を予防
誤嚥を起こしやすいお年寄りの方、ご病気をお持ちの方は、とくに口腔内をきれいに保つことが大事です。週に1度のペースで口腔ケアを受けることで、唾液に混入する細菌の量が減り、誤嚥性肺炎のリスクも下がります。
西村歯科の訪問診療では患者さまの口腔ケアを行ない、清潔で良好な口腔内環境を目指していきます。 さらに、口腔ケアはほどよい刺激となって唾液の分泌を促します。
日常のケアの一環として、ご家族や介護者の方によるマッサージなどを継続していただければ、嚥下機能がさらに回復する可能性があります。お食事が進むようになると、栄養状態の改善、免疫力の向上につながり、肺炎予防にもなります。
歯の健康は全身の健康維持にも好影響
歯の健康は「生活の質」に深く関わってきます。しっかり噛める歯は、食事の消化を助けて胃への負担を軽減し、適度な栄養摂取につながります。また、新陳代謝を促し、免疫機能の維持などに働きかけます。
噛む動作は脳にも刺激を与えるので、認知症の予防や言語発音機能を回復させる場合があります。このように、歯の健康は全身の健康維持にも影響します。
なによりも、おいしく食事ができることは喜びとなり、自然と笑顔がこぼれるようにもなります。西村歯科では、すべての方が生き生きとしたデンタルライフを送れるようにサポートします。
ご自宅まで訪問診療を
ご希望の方へ
Home
まずはご家族の方と相談し、治療内容や日程調整をします。当院では入れ歯の調整やメンテナンス、誤嚥性肺炎予防にも力を入れています。
また、嚥下機能をチェックし、機能改善へ導くマッサージなどの日常的にできるケアをお伝えし、患者さまやご家族をサポートしていきます。
居宅訪問診療の流れ
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STEP
01
準備・出発
事前にご家族の方に連絡し、スケジュールを立てます。専用の往診車に必要な器材や道具を積み込み、出発します。
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STEP
02
歯科治療
歯科医院での治療同様、患者さまのお口の状態に合わせて適切な処置をします。しっかりコミュニケーションを取りながら、患者さまのペースに合わせて診療します。
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STEP
03
治療終了時
治療の内容や日常のケアについて、ご家族の方も含めてご説明します。治療後の口腔ケアや、次回の訪問日程などについてもお話しします。
介護施設などへの訪問を
ご希望の方へ
Facility
西村歯科では、老人ホームや介護施設などにも積極的に訪問しています。ケアマネージャーや施設の担当者の方と連携のうえ、定期健診や摂食・嚥下機能訓練などの治療計画を立てていきます。かかりつけの歯科医院をお探しの方も、ぜひご相談ください。
施設訪問診療の流れ
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STEP
01
日時調整
ケアマネージャーや施設の担当者の方と相談のうえ、日時を調整します。治療内容などの確認もします。
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STEP
02
問診
患者さまのお口の状態を把握します。診療内容や費用などをお知らせします。
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STEP
03
歯科治療や口腔ケア
歯科治療が必要な方には、歯科医院での治療と同様に患者さまのお口の状態に合わせ、適切な処置をします。しっかりコミュニケーションを取りながら、患者さまのペースに合わせ診療します。
口腔ケアが必要な患者さまには、スポンジブラシで粘膜と歯を磨きます。歯を1本ずつ丁寧に清掃し、必要に応じて入れ歯の調整や歯科治療をします。 -
STEP
04
治療終了
治療の内容や日常のケアについて、施設の担当者、ケアマネージャー、ご家族の方にご説明します。治療後の口腔ケアや、次回訪問時の治療予定などもお話しします。
訪問診療のよくあるご質問
用意するものはありますか?
お水やコンセントをお借りすることはありますが、患者さまに特別にご用意いただくものはありません。イスやベッドで治療させていただきます。
認知症にかかっている場合でも治療は可能ですか?
はい、可能です。訪問診療では認知症の方の処置を行なうこともよくあります。ご本人や付き添いの方にとって不安のある通院治療よりも、精神的にリラックスして治療を受けられます。訪問診療を熟知しているスタッフがお伺いしますので、ご安心ください。
むし歯かどうかわからない場合でも訪問に来ていただけますか?
はい、可能です。在宅での歯科健診や相談も行なっています。また、入れ歯の調整にも対応しケアの仕方などもご説明します。まずはお気軽にご連絡ください。
保険のきかない治療もできますか?
基本的には保険診療が中心ですが、患者さまのお口の状況によって自費診療をおすすめする場合もあります。その際は適切な治療方法をご提示し、患者さまやご家族としっかり話し合いながら進めていきます。
リスク・副作用
訪問診療にともなう一般的なリスク・副作用
- 保険診療となるのは、基本的には治療を希望される歯科医院から半径16km圏内に限られます。詳細は歯科医師にご確認ください。
- 保険診療となっても、通院する場合よりも治療費・指導料などがかかるため、費用が多少高額になります。
- 治療費以外に、移動にかかった交通費や出張費がかかることがあります。
- 高齢・病気・けがなどが原因でお体が不自由な方、要介護状態の方、寝たきりの方、体に障害のある方など、1人での通院が困難な方が対象となります。車椅子で移動できたり、ほかの医療機関に通院している場合には適用できません。
- 基本的には通院と同様の治療をご提供できますが、すべての設備がそろっているわけではないので、治療内容が制限されることがあります。
- 治療内容によっては、すぐに対処することが難しい場合があります。