歯科コラム
Column歯周病と心臓病の関係性とは
歯周病はさまざまな疾患との関連が指摘されており、近年では心臓病との深い関わりが注目されています。そこで本コラムでは、歯周病と心臓病の関係を解説いたします。歯周病が心臓に及ぼす影響を知ることで、心身の健康を守りましょう。
歯周病原因菌は心筋梗塞や狭心症などの原因となる
歯周病原因菌は、心筋梗塞や狭心症など心疾患の原因の一つです。
歯周病を放置すると、歯周病原因菌が歯肉の毛細血管を通じて全身を巡ります。心臓の血管にたどり着いた菌は、血管内でアテロームと呼ばれるプラークを形成します。プラークはお粥のような脂肪性沈着物で、血管内部に沈着し血液の通り道を狭めます。血行が滞ると、心臓に酸素や栄養素などが行きわたりにくくなり狭心症の原因となるのです。また、プラークがはがれて血のかたまりとなって血管に詰まると、心筋梗塞を引き起こします。特に高血圧や、中性脂肪・コレステロール値が高い方が歯周病を放置すると、心疾患リスクを高めるため注意が必要です。
また、歯周病原因菌は細菌が心臓の内側の膜や弁膜に感染し発症する「感染性心内膜炎」の原因の一つでもあります。心内膜炎は悪化すると敗血症を引き起こし、心不全に陥る疾患です。さまざまな心疾患を引き起こす可能性のある歯周病原因菌の増殖を防ぐには、歯周病を悪化させないのが大切です。
心臓の健康を守るために心がけたいポイントとは
歯周病の予防には、毎日の歯磨きと定期的な歯科医院でのクリーニングが欠かせません。どんなに丁寧に磨いても、歯磨きのクセや歯並びの影響で歯周病の原因になるプラーク(歯垢)を落としきれないためです。プラークは時間が経つと歯石になり、歯石の除去には歯科でクリーニングを受ける必要があります。また、歯周病は自覚症状が少ないため、定期的に歯科を受診することで歯周病の早期発見・治療にもつながります。
心臓の健康維持には、以下のポイントをおさえるのも大切です。
- ・禁煙する
- ・塩分、お酒を控える
- ・適正体重を維持する
- ・適度に運動する(特にふくらはぎの筋肉維持が大切)
- ・ストレスや疲労をためない
一般的に「健康になる方法」として知られているポイントは、心臓の健康にもつながります。とくに、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉は、静脈血を心臓に送るポンプ機能を担っておりとても大切です。日々のウォーキングでも活性化できるため「なるべく歩く」を心がけましょう。
歯周病が不安な方は、堺市の西村歯科までお気軽にご相談ください。
- Q1:歯周病を悪化させたくない場合、歯磨きは1日何回すればいいですか?
- A1:歯磨きは回数ではなく「質」が大切です。磨きすぎて歯ぐきを傷つけてしまうのは逆効果といえるでしょう。もし回数を増やすのであれば、朝昼晩の食事の後しっかり磨きましょう。また起床直後や就寝前の歯磨きも効果的です。
- Q2:歯周病を悪化させないために、ブラッシングで気をつける点は?
- A2:歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目にしっかりあて、小刻みに動かしながら1本ずつ丁寧に磨きましょう。また、歯ブラシだけでなくデンタルフロスを使い、歯と歯の間の歯垢を落とします。歯磨き粉はフッ素が配合されたものを選びましょう。歯科医院で歯磨き指導を受けて正しいブラッシングを身につけるのも効果的です。
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