歯科コラム

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虫歯が発生する原因

1日に2回、もしくは1日に3回と、自分ではしっかりと歯磨きをしているつもりなのに、いつの間にか虫歯になってしまうことは誰にでもあるものです。

「歯は一生もの」などとよくいわれますが、毎日飲食を繰り返している私たちのお口で、虫歯や歯周病の不安がまったくない健康な口内環境を保ち続けるのはなかなか難しいことです。だからこそ、虫歯予防や歯周病予防のためには、まずそのメカニズムを理解しておくことが大切になってきます。

虫歯は、ミュータンス菌によって引き起こされます。原因菌が、お口のなかで糖質を歯垢(プラーク)につくり変え歯垢のなかで原因菌が増殖し、虫歯の原因となる酸をつくり出します。口内環境が正常に保てている間は、歯が再石灰化するため虫歯のリスクは少なく済みますが、酸による歯の脱灰が進むとそのまま虫歯が進行していきます。

虫歯にならないために必要なのは、糖分の過剰摂取や糖分を長くお口のなかに留まらせることのない食生活を心がけることです。加えて、食後や就寝前のタイミングで可能な限りの歯垢を取り除くこと、歯を強くするカルシウム、たんぱく質、ビタミンA・C・Dなどの栄養素を十分に摂取することも大切です。

また、意外と多いのが、間違ったセルフケアを身につけてしまっていること。例えば、歯ブラシを持つ手に余分な力をかけてしまってきちんと歯垢が落としきれなかったり、歯ブラシのあて方や動かし方などが間違っていたりといった「残念なブラッシング」はよくあります。

歯磨きをした後に歯の表面のざらつきが気になることがあるという方などは、一度、歯科医院でブラッシングのチェックを受けてみましょう。さらに、歯ブラシの大きさや形状、デンタルフロスの太さや種類などが自分のお口に合っているかどうかについても見直してみることをお勧めします。より効果的に虫歯予防をしたい方は、高濃度のフッ素が配合されている歯磨き粉やデンタルリンスを取り入れてみましょう。

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