歯科コラム

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歯周病の発生原因について

歯周病は歯を失う原因として知られていますが、歯周病の発生原因とはなんでしょうか。本コラムでは、健康な歯を保つために、歯周病の発生原因やリスクを高める生活習慣について解説いたします。

歯周病が発生するのはなぜ?

歯周病は、日本人が歯を失う原因として最も多いとされています。自覚症状を感じづらく、気がついた時には進行しているケースが多くあります。

歯周病の原因は、歯に溜まるプラーク(歯垢)です。プラークは、歯磨きが不十分で食べカスが残っていると、歯や歯周ポケットなどに溜まっていきます。きちんと歯磨きをしているつもりでも、実際には磨き残しが多く、プラークになる可能性があります。プラークには歯周病菌が含まれており、繁殖した歯周病菌が毒素を出すことで、歯茎に炎症を起こします。歯茎が炎症を起こすことで、歯と歯茎の間にある歯周ポケットが深くなります。歯周病菌はこの歯周ポケットに入り込み、さらに繁殖していきます。やがて歯茎の炎症だけでなく、顎の骨を溶かし始めることで歯が脱落しやすくなり、最終的には歯を失ってしまいます。

普段の生活習慣にも歯周病の原因が

歯周病はプラークのほか、普段の生活習慣にも原因があります。主な原因となる生活習慣は、以下の3つです。

  • ・喫煙
  • ・不規則な食生活
  • ・ストレス

喫煙は血流を低下させ、歯周病を悪化させる原因にもなります。非喫煙者と比べると、歯周病に罹患する確率は3倍以上とされています。喫煙が歯周病に与える悪影響については、以下のコラムでも詳しく解説しているため参考にしてください。

喫煙と歯周病 歯周組織への悪影響とは

不規則な食生活により栄養のバランスが偏ると、ビタミンやミネラルが不足します。ビタミンやミネラルには、傷の修復や免疫力を向上させる大事な役割があるため、不足すると歯周病になりやすくなります。また、ストレスによって自律神経が乱れ、体の抵抗力が落ちると歯周病のリスクを高めます。

歯周病の予防には、正しい方法でのブラッシングはもちろん、日頃の生活習慣も大切です。歯周病の原因は1つではなく、複数考えられます。一つでも当てはまる方は、少しずつ改善していきましょう。

Q1:きちんとケアをすれば、歯周病菌を失くせますか?
A1:歯周病菌は、常在菌として口の中に存在するもので、完全に除去することは不可能です。しかし、きちんとケアを行えば、歯周病菌の繁殖は抑えられるため、歯周病予防に繋がります。
Q2:歯周病にはどのような症状がありますか?
A2:歯周病の症状は、口臭、歯茎が赤く腫れる、歯がグラグラするといったものです。自覚症状がなく気がつかないうちに進行します。定期的にかかりつけの歯科医院や当院を受診することで、予防や早期発見に繋げましょう。
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