歯科コラム
Column歯周病治療の費用について
歯周病治療を行うにあたり、治療にかかる費用を気にされる方は少なくありません。歯周病治療は症状によって治療方法も治療費も異なります。
本コラムでは、症状別の歯周病治療法と治療費用について解説いたします。治療費を抑える歯周病の予防法についてもご紹介していますので、ぜひご参考ください。
歯周病治療にかかる費用と症状別治療方法
歯周病の症状によって治療方法や費用は異なります。歯周病の症状を分類すると、軽度・中等度・重度の3段階に分けられます。
- 1.軽度
- 軽度の症状では歯茎に腫れや出血などの炎症がみられます。歯磨きと歯石除去の治療で改善できるでしょう。治療費は5,000〜10,000円程度です。
- 2.中等度
- 軽度の状態を放置すると歯を支える「歯槽骨」という骨が溶けてきます。中等度とは歯槽骨が半分ほど溶けた状態で、歯の揺れを感じる方もいます。歯周ポケットが深くなっており、歯茎の中までアプローチしたクリーニングが必要です。歯石除去にも時間がかかるため通院回数も治療費も増えます。およそ10,000〜15,000円程度必要でしょう。
- 3.重度
- 歯槽骨がほとんど溶け、歯がグラグラの状態になると重度の歯周病です。膿が溜まって痛みが出たり、歯が動くことで痛くて噛めなかったりします。歯周ポケットもかなり深いため、通常のクリーニングでの治療は難しく、多くの場合に外科治療が必要です。通院回数がかさみ治療期間も長くなるため、保険適用でも30,000円以上の治療費がかかることが多いでしょう。また、重度になると歯を残せないことも少なくありません。その場合は抜歯が必要になります。
歯周病治療には薬を服用して歯周病菌を減らす歯周内科治療を行う方法もあります。自由診療となるため治療費は歯科医院によって異なり、相場は30,000〜100,000円程度です。
歯周病治療で費用を抑えるためには予防が大事
歯周病は日頃から予防することで、治療費を抑えられます。歯周病治療は症状が重くなるほど治療期間も長くなり治療費もかさむようになるからです。日頃から歯周病予防を意識した歯磨きを行い、定期的なクリーニングを受けることで歯周病の進行を抑えられるでしょう。
歯周病予防には特に定期検診が重要です。歯周病は自覚症状なく進行することが多く「気付いた時には重度の状態まで進行していた」というケースも少なくありません。定期検診を受診していれば早い段階で歯周病の状態に気付けるため、治療も簡単に済みます。
- Q1:溶けてしまった歯槽骨は元に戻りませんか?
- A1:基本的に元に戻ることはありません。しかし、症例によっては歯周組織再生療法という治療が適応でき、骨の再生が可能な場合もあります。
- Q2:歯周病治療は保険が適用されますか?
- A2:基本的な歯周病治療は保険適用となります。歯周組織の検査・歯石除去・ブラッシング指導・歯周外科治療などは保険で治療が可能です。ただし、歯周組織再生療法や歯周内科治療などの特別な薬を用いた治療は自由診療となります。
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