歯科コラム
Columnホワイトニングの安全性について
最近では、歯の色がとても白い方が増えてきていますよね。テレビを見ていると芸能人のほとんどは、目立つほど歯が白く見えます。芸能人でない一般人の方でも、歯の白さが目立つ方を見かけることがよくあります。これは、ホワイトニング治療を行なっているので、目立つほど歯が白くなっているのです。
では、これほどまでに歯を白くしても大丈夫なのでしょうか? 今回は、ホワイトニングの安全性について考えてみましょう。ホワイトニング治療とは、専用の薬剤を用いて歯の着色汚れなどを分解する治療で、歯科医院で扱う薬剤は、使用法を守って施術を行なう限り基本的には安全です。
ホワイトイングで使用する薬剤には、過酸化水素や過酸化尿素が含まれるものが一般的です。これは切り傷の消毒などによく使用されるオキシドールに含まれる成分が同じなので、一見すると安全に見えますが、不用意に口に入れてしまうと火傷を負う恐れがあります。過酸化尿素は酸化反応をする際に、過酸化水素に変化しますから、取り扱いには注意が必要になる薬剤です。一般的にオフィスホワイトニングで取り扱う薬剤の多くは、過酸化水素の濃度が約35%以下の薬剤を使用します。
そのため安全なのですが、皮膚に付くと炎症を起こしてしまうこともあるので、歯科クリニックでは「歯」以外の部分に薬剤が付かないように、最新の注意を払って施術を行なっています。
また、過酸化尿素を成分としている薬剤を使用するホワイトニングもあります。過酸化尿素は、使用時に過酸化水素に分解されるので、漂白する主成分としては過酸化水素と同じといえます。過酸化尿素の濃度は、過酸化水素に換算すると10%~21%程度となっています。ホワイトニングを専門としている歯科クリニックなどで治療する場合、先に説明したとおり細心の注意を払いますので安心ですが、ホームホワイトニングなどのセルフでは、「歯」以外の部分の保護は確実に行なわないと、逆に歯ぐきなどにトラブルが発生してしまうので要注意です。
また、虫歯や歯周病、知覚過敏などの症状がある場合は、確実に治療を済ませてからホワイトニングをしないと、薬剤がしみたり痛みが生じたりすることとなるので、必ず治療後に行なうことが大切です。
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